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ワシントン・ポストもにおわせていたが、「ペペロ」はかねてより「ポッキー」のパクリだといわれていた。そのポッキーは、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国や米国、「MIKADO」という商品名で展開する欧州など、世界約30カ国で5億箱、約4億ドル(日本を含む)を売り上げており、韓国を除く主な国ではポッキーこそthe chocolate-covered pretzel stickだと認知されている。グリコは2020年に全世界で10億ドルの売り上げを目指しているという。
そして、関西限定で発売されたポッキーの高級版「バトンドール」と箱の形が酷似した「プレミア ペペロ」をロッテが販売したとして、グリコが「プレミア ペペロ」の販売差し止めを求める訴訟を韓国で起こし、今年8月23日にソウル中央地裁がグリコの訴えを認める判決を出した。判決はパッケージの意匠権の侵害を認めただけだが、地元の裁判所がロッテの「パクリ」を認定した意義は大きい。
WPには記載がなかったが、実はグリコがロッテの米現地法人、ロッテU.S.A.を相手取り、ペペロがポッキーの立体商標を侵害しているとして、7月10日に米ニュージャージー州地裁に販売差し止めの訴訟を起こしていたことも判明した。つまり、グリコは「ペペロはポッキーのパクリだ」と訴えたのだ。