衆院一票の格差

抜本改革待ったなし 有識者会議が定数削減など来月答申も、各党調整難航か

 昨年12月の衆院選を「違憲状態」とした25日の最高裁判決を受け、定数削減を含む衆院の選挙制度の抜本改革が急務となった。改革案を検討する大島理森議長の諮問機関「衆議院選挙制度に関する調査会」は、たたき台となる案を来月16日にまとめる予定。安倍晋三首相も改革には前向きで、来年にも関連法の改正を目指すが、議員の身分に関わるだけに一筋縄では行きそうにない。

 大島氏は25日、判決を受けた記者会見で「真摯に受け止めなければならない」と強調した。その上で、調査会が一票の格差是正や定数削減を議論していることを踏まえ、「立法府としての良識、見識、国民の信頼、権威、正当性が問われる。汗をかいて結論を出す義務がある」と述べ、改革に意欲を示した。

 首相も定数削減には積極的だ。24日に大島氏と議長公邸で会談し、「(平成29年4月に)消費税率を引き上げるなら(国会議員も)身を切る改革をしなければならない。それは定数削減だ」と指摘した。

 背景には24年の衆院選に際し、当時の野田佳彦首相と衆院解散と引き換えに定数削減を約束したことがある。

 会談では大島氏も「腹をくくらないといけない」と述べた。今後、大島氏は各党と定数削減について意見交換する方針だ。

 調査会のこれまでの議論では、比例代表について現行の11ブロックを維持。小選挙区の格差解消のための区割り方法には、都道府県への議席配分を現行に比べて人口比をより反映する「アダムズ方式」と呼ばれる方法を採用することで一致している。

 調査会座長の佐々木毅元東大学長は19日の記者会見で「定数削減は政治的な約束であり、世論にも期待感がある」と指摘した。来月16日には削減幅を盛り込んだ改革案をまとめ、年明けに答申する方針だ。

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