ビジネスの裏側

サントリーvsアサヒ第2Rへ ノンアル訴訟の争点は「進歩性」 グリーはDeNAに負けた…

 争点となったのが、三重の同心円が描かれた水中を魚の影が動き回るようにしたゲーム画面の構図だ。一審は「過去に配信された他の釣りゲームにはみられず、個性が強く表れている」と指摘したが、知財高裁では「射撃、ダーツなどの同心円を釣りゲームに応用している」とし、一転して進歩性がないと判断された。

 逆に訴えた側が一審の敗訴を覆したこともある。越後製菓とサトウ食品工業が切り餅の切り込み(スリット)を入れる技術を争った「切り餅訴訟」では、自社の特許が侵害されたと主張した越後が、一審の敗訴を覆して知財高裁で逆転勝訴となった。切り餅にスリットを入れて、焼けても中身が吹き出さないようにしたもので、両社がスリットを入れる位置や方向が争点となった。

 先に特許を取得した越後は切り餅の側面周囲に1本のスリットを入れていた。対するサトウは上下面に十字、大きい側面にもスリットを入れた形態で特許も取得していた。

 知財高裁は「側面に切り込み部があれば、底面や上面にあっても侵害となる」とし、一審では退けた越後の特許と、サトウの特許侵害を認めた。

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