東日本大震災

「企業は働く者の命守る義務がある」 津波で12人犠牲の七十七銀行女川支店津波訴訟 遺族ら専修大で講義

【東日本大震災】「企業は働く者の命守る義務がある」 津波で12人犠牲の七十七銀行女川支店津波訴訟 遺族ら専修大で講義
【東日本大震災】「企業は働く者の命守る義務がある」 津波で12人犠牲の七十七銀行女川支店津波訴訟 遺族ら専修大で講義
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 東日本大震災の津波で12人の死者・行方不明者を出した七十七銀行女川支店(宮城県女川町)の裁判を題材にした法学の公開講義が23日、東京・神田神保町の専修大学で開催された。

 同支店では平成23年3月11日の地震直後、支店長の指示で従業員13人が2階建ての支店屋上(高さ約10メートル)に避難したが、4人が津波にのまれて死亡し、支店長を含む8人が行方不明となった。歩いて約3分の高台に避難していれば助かっていたなどとして、従業員3人の遺族が同行に損害賠償を求めた訴訟は、1審・仙台地裁、2審・仙台高裁とも銀行側の責任を認めず、遺族らは今年5月、最高裁に上告している。

 講義では、犠牲者の一人で同大OBの田村健太さん=当時(25)=の両親や、遺族弁護団の弁護士3人が順に訴訟の経緯や震災時の状況などを紹介。父親の孝行さん(55)は「人命を預かる企業は働く者の命を守る義務がある。企業の防災のあり方、安全ある社会を皆さんと一緒に考えていきたい」、母親の弘美さん(53)も「(なぜ高台に避難しなかったのか)究明の手段を裁判に託すしかなかった」などと学生らに訴え、約350人で埋まった教室でははなをすする音も聞こえた。

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