中国企業の子会社が台湾テレビ局買収案 会長の父は中国軍元将軍、メディアや野党が猛反発

 【台北=田中靖人】台湾の有力有線テレビ局「東森テレビ」を、中国の映画会社DMG傘下の米企業経営者が買収する案が23日、浮上し、メディアや野党が反発している。DMGの肖文閣董事長(会長)の父親が人民解放軍の元将軍とされるためで、台湾社会の反中感情を刺激し、反発がさらに広がる可能性がある。

 23日付の台湾各紙は、米紙ロサンゼルス・タイムズを引用する形で、米国のDMGエンターテインメントのダン・ミンツ最高経営責任者(CEO)が6億ドル(約740億円)で、米国の投資ファンドから東森テレビの株式約60%を購入することで合意し、経営権を取得すると報じた。同社は中国のDMGの子会社で、「アイアンマン3」の共同製作などで知られる。

 東森テレビは1997年から放送を開始。台湾でニュースや映画など10チャンネルを放送しているが、経営難で投資ファンドに株式を譲渡していた。台湾の法令はテレビ局への中国人の投資を禁じており、外国人の投資にも制限がある。

 野党、民主進歩党の報道官は23日、「報道と言論の自由を守るため、中国資本の台湾メディアへの介入は阻止しなければならない」と反発した。