クロマグロ減少の救世主!? 幻の「スマ」養殖、全国初の出荷へ 和歌山県

いけすから釣りあげられた養殖スマ=和歌山県串本町
いけすから釣りあげられた養殖スマ=和歌山県串本町

 和歌山県水産試験場(同県串本町)などがクロマグロの近縁種にあたる「スマ」を養殖し、年内にも全国で初めて試験的な出荷に乗り出す。高級すしネタなどとして人気のクロマグロは乱獲による資源量減少が懸念されており、水産試験場は養殖したスマから生まれた卵を孵化(ふか)させる「完全養殖」の確立を目指す。

 スマは南方系の小型マグロ類で、南日本からインド洋、太平洋の温帯、熱帯域に広く生息する。体長は40~50センチで体重1~2キロ程度だが、大きいものは体長1メートルを超える。

脂がのった味には定評

 水産試験場によると、脂がのった味は定評があり、市場では高値で取引されることが多い。しかし、天然ものはほとんど捕れないため幻の高級魚とも呼ばれている。

 試験場は平成24年度から養殖技術を研究。卵から育てていた約2200匹が全滅するなど試行錯誤の末、エサを工夫するなどして昨年8月末に生まれた個体が越冬に成功した。今年11月現在で約100匹が全長約40センチ、重さ1・5~2・0キロまで成長したという。そのうち一部を試験出荷する予定だ。

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