石原慎太郎 日本よ、ふたたび

朴正煕大統領は実に傑出した人物であったが…

私は最近列強の植民地支配について研究しているというイギリスの学者の『朝鮮が瞬間的に幸せになった時代』なる本を贈られて読んだが、それはまさに日本の朝鮮統合についての記述だった。断っておくが、日本の朝鮮統治は植民地支配ではなしに、あくまで彼らの議会が裁決し自ら望んで行われた合併であって、それによってこそ朝鮮の近代化は進みロシアへの属国化は免れたのだ。

ある時酒の席で朴元大統領は思いがけぬ述懐をしてくれたものだった。「自分は貧農の息子で勉強をしたくてもできずにいたが、日本人がやってきて子供を学校に通わせぬ親は罰を食う、ということで親も嫌々許して小学校に通うことができた。そこでの成績がよかったので日本人の校長に勧められ、ただで通える師範学校にいかされた。さらにそこの校長が私を見込んで、これからは軍人の時代だからと推薦されて満州の軍官学校に送られ首席となった。そして、他にもいた日本人の子弟をさしおいて卒業の際には代表して答辞を述べさせられたものだ。あれだけの事をさせる民族はあまりいないと思うな」と。そしてまた突然私に「あの竹島は厄介なことになるよ、あれは李承晩が国際法を無視してやった線引きで、その内必ず困る火種になると思うから、今の内にお互いダイナマイトでもしかけて無くしてしまったらいい」と。

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