昭和45(1970)年に開催された大阪万博は、会期183日間で6422万人がつめかけた。テーマの「人類の進歩と調和」をもじって「人類の辛抱と長蛇」と揶揄(やゆ)された。「月の石」を展示したアメリカ館など人気のパビリオンは連日、数時間待ちの行列ができたからだ。
▶あの熱気が再現されるのだろうか。万博記念公園の一角に「EXPOCITY(エキスポシティ)」がオープンした。305店舗の大型商業施設に8つのエンターテインメント施設は西日本最大規模という。来春には高さ日本一の観覧車ができる。すぐそばにサッカーJリーグのガンバ大阪の本拠地もある。
▶気になるのはアクセスだ。モノレールを増発し、バス路線を新設したが、年間1700万人を見込む来場者をさばけるだろうか。周辺道路の渋滞は必至で、「辛抱と長蛇」を今度は車で体験することになりかねない。さっそくの3連休は混雑が確実だから、落ち着いてから行ってみようと思う。