その他の写真を見る (1/2枚)
米グーグル社の衛星写真提供サービス「グーグルアース」で、沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣(うおつり)島を表示すると、同島の領有権を主張する中国語が書かれた画像が多数投稿されていることが19日、分かった。民間人が近くで撮影することは難しく、中国の領有権主張のために投稿された可能性がある。
グーグルアースで魚釣島の周辺を見ると、島の外観などを写した画像数十枚が表示される。
多くは中国名の「釣魚(ちょうぎょ)島」と表記され、「中華人民共和国の領土」などとメッセージが書かれている。一部では「美しき日本の尖閣諸島」などの日本語表記もある。
グーグルによると、画像は基本的に誰でも、どの国からでも投稿できる。地図上の写真は第三者から要請があり、権利侵害が確認されない限り、原則的に削除できないという。
外務省によると、島周辺は日中双方にとって民間人が近付ける状況ではなく、島の画像は投稿者が撮影したものではない可能性が高いという。担当者は「投稿者に表現の自由がある以上、どうすることもできない」と困惑する。
領土問題に詳しい平和・安全保障研究所の西原正理事長は「中国人が一生懸命なのに対し、日本人の意識は低い。政府の対応は難しいので、民間レベルで意識的に努力しないといけない」と指摘している。