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「救急専門」診療所が登場 軽・中程度の急患受け入れ 重度は高度機関へつなぐ

 だが、患者を適切に振り分けるには、幅広い診療科を横断的に診られる医師が必要だ。救急専門医の数は少なく、総合診療医の育成はまだこれからだ。

 ただ、上原院長はこうした診療所が数多くは必要ないとの立場だ。「一定範囲にうちのような医療機関が1つあり、病院やかかりつけ医とも連携できるといい。救急医療に困っている市町村は多いから、行政が力を入れたら広まると思う」と話している。

 三重県松阪市の「いおうじ応急クリニック」は今月、オープンした。開院時間は、地域の診療所が開いていない時間帯。金曜と土曜は夕方から翌朝まで、木曜と休日は午後から夜間に開け、急な発熱などの患者を診察し、必要なら病院に紹介する。

 代表の良雪雅(りょうせつまさし)医師は総合的に患者を診る医師。開設から半月だが、「患者さんの数がすごく多く、需要があったことを感じる。診察してみると、病院に送る人も1割弱くらいいる」とする。

 同市によると、市内には初期救急を受ける休日夜間の診療所もあるが、カバーしきれない時間帯がある。一方、市内の病院は時間外の診療を、救急車で来た患者などに絞っている。このため、「救急車を呼ぶほどではなくても、明日まで我慢できない患者さんは、救急車を呼んで病院に行っていた」(同市健康推進課)。