防衛最前線(47)

空自新輸送機C2 積載量も航続距離もC1の3倍超 離島防衛やPKOでの活躍に期待

 航続距離は6500キロ(12トン搭載時)を誇り、海外での任務も支障なくこなす能力を備えている。中谷氏はC2について「いま抱えている輸送の問題に対応できる」と自信をみせる。

 完成まで1年あまりとなったC2だが、これまでの開発過程は順調とはいえなかった。防衛省は昨年7月、26年度末に予定していた部隊配備開始を2年延期すると発表した。試験中に貨物扉が脱落するなど強度不足がみつかったためだ。13年に開発がスタートしたC2の配備延長はこれで3度目。開発費用は当初計画から800億円増の約2600億円にまで膨らんだ。

 また、19年にはC2に導入する米ゼネラル・エレクトリック(GE)社製のエンジンの調達をめぐる汚職事件も発覚。元防衛事務次官の守屋武昌氏や商社「日本ミライズ」の社長らが逮捕される事態に陥り、C2をめぐる開発は混迷した。

 開発段階で紆余曲折を経たC2だが、配備を待ち望む声は強い。空自幹部は「技術的な苦労や社会的な批判があったことは事実だが、C2が日本の防衛に不可欠なことには変わりない。運用が始まればその実力を示せるはずだ」と断言する。

(政治部 石鍋圭)

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