浪速風

「今そこにある危機」はテロだけではない

他紙だが、いしいひさいちさんの漫画「ののちゃん」(朝日新聞)に膝を打った。「ぐんと冷えてきたな」「あら、そうやろか」。早朝に出勤して深夜に帰るお父さんと、昼間出かけるお母さんの会話。「人によって体感温度が違うんだね」と言うののちゃんに、おばあさんが「時間帯体感温度」と解説する。

▶文章では面白さが伝わらないが、この秋はまさにこんな気候だ。近畿地方は先月25日に木枯らし1号が吹いたが、以降は朝晩に冷え込みを感じる日があるものの、日中は暖かい。気象庁は12月前半にかけて、平年より気温が高いと予想している。衣替えで出したコートも着る機会がない。

▶地球温暖化がこのまま進んだ場合、海面上昇が8・9メートルに達し、6億人以上が暮らす土地が水没するとの研究結果を、米国の非営利研究組織が発表した。今月末からパリで国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)が開かれる。テロと同様、温暖化対策も待ったなしだ。