テクノロジー最前線

「機械学習」の弱点は克服できるか? 将棋電王戦に見る人工知能(AI)開発の「ヨセ」

【テクノロジー最前線】「機械学習」の弱点は克服できるか? 将棋電王戦に見る人工知能(AI)開発の「ヨセ」
【テクノロジー最前線】「機械学習」の弱点は克服できるか? 将棋電王戦に見る人工知能(AI)開発の「ヨセ」
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 「人工知能(AI)」ブームが来ている。会話や簡単な遊びの相手になるロボットが販売され、スマートフォンでは音声認識や画像認識も可能になった。自動運転車もいよいよ秒読みが始まっている。専門的には第3のブームと呼ぶらしい。

 そうした中、コンピューター同士で日本一を争う将棋電王トーナメントの第3回が11月21~23日に開かれる。電王座を射止めた棋士は来年春にプロ棋士と勝負できる。電王トーナメントは、インターネットサイト「ニコニコ動画」で観戦できる。将棋という単機能を競う大会で、人工知能がどのような成長をみせるか楽しみだ。

今春はプロ棋士に穴を突かれる

 ちなみにタイトルの「ヨセ」は、囲碁や将棋の終盤の処理を指す。人工知能の開発は「機械学習」という新しい手法によって、人間がちまちまとプログラムを打っていた時代と比べて飛躍的に能力を向上させた。しかし、人間でも考えられないようなポカが含まれる。

 3、4月に行われた人対コンピューターの「将棋電王戦FINAL」では、最終的には3対2で人が勝ったが、5局目のプロ棋士がコンピューターのミスを誘う「ハメ手」を指して逃げ切った。

 あらゆる可能性の中から最適解を見つけ出すコンピューターの思考法では、遠い先まで対象にすると計算時間が指数的に増えるため、10手先など読む手数に制限をかける。すると、10手先までの中で優勢度が一番高いと判断すれば、人間だと全く打たないようなバカな手を打ってしまう。ここを突かれたわけだ。

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