福島第1原発事故

「『被曝で白血病』はデマ」「よくなった部分も伝えて」 ルポ漫画「いちえふ」作者の竜田一人さん、原発報道に疑義

 竜田さんは1Fで作業員たちの休憩所の運営や、原子炉建屋での作業用ロボットの搬入作業などに携わった。だが、当時も今も「場所が1Fというだけで、普通の建設現場と変わらない感覚なんです」と話す。

 もちろん安全な職場ではないし、問題がないわけでもない。だが、リスクをきちんと管理し、協力して事故の収拾、廃炉に向け日々努力する大勢の作業員たちがいるのも事実だ。

 「少しでも前に進んでいる部分に目を向けてほしい。風化するのは仕方ないと思うけれど、原発に関して正確であろう情報に、自分からアクセスしてもらいたい」と竜田さんは言う。

欧州各国でも出版

 『いちえふ』はすでに、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、台湾の各言語版での出版が決まっている。担当編集者の篠原健一郎さんによると、青年漫画でも欧州からこれだけのオファーを受ける作品は珍しく、原発問題に対する欧州各国の関心の高さがうかがえる。

 竜田さんは今後も機会があれば1Fで仕事をしたいという。「楢葉町辺りに良い物件があれば、1年の半分くらいは向こうに住みたい。また原発で仕事をしたら漫画を描くつもりなので、まだ達成感はないんです」

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