国際情勢分析

奮闘する上海日本人学校 海外唯一の高等部は124人在籍 政府の援助なく資金難も…

「上海日本人学校高等部」の生徒たち。小中学部に隣接するマンションの一部を間借りした“校舎”で正式な看板もないが、124人が元気に学んでいる
「上海日本人学校高等部」の生徒たち。小中学部に隣接するマンションの一部を間借りした“校舎”で正式な看板もないが、124人が元気に学んでいる

 海外に在住する日本人の子供のため、文部科学省が教育施設として認定している世界89都市の「日本人学校」の中で、唯一の「高等部」(玉野井敬治校長)が上海で奮闘している。

 市内2カ所に分かれた上海日本人学校。国際金融センターのある浦東新区の校舎に隣接するマンション施設の一部を間借りして2011年に開校。今年9月末の段階で3学年に計124人が在籍している。1学年は2クラスで、「学校全体が一つの家族みたいな感じ」(1年生の遠藤寧々さん)だという。

反日デモ時に交流行事

 今年3月に卒業した2期生は41人。進学先は東京大など国公立4人、早慶上智や中央、芝浦工業、法政、中京、同志社、関学など多彩な私立大が計32人のほか、地元の名門、上海交通大にも1人が進学した。推薦入学を受け入れてくれる協力大学が日本に11校あるのも強みだ。

 とはいえ日本人学校は幅広く在留邦人の子弟を受け入れるのが原則で、高等部だからといって日本の進学校のような厳しい入試があるわけでもない。玉野井校長は「学力は偏差値70を超えるレベルから40までさまざま。両親の一方が外国人など多文化の背景を持つ生徒も少なくない。バラエティーに富んだ生徒の存在が財産だ」と話す。

会員限定記事会員サービス詳細