TPP農家対策、国内は「15年以上」 牛肉に配慮…品目横断型基金も 政府・与党の素案判明

 一方、今回の合意では、米国向け牛肉の無税輸出枠が現行の輸出実績の20倍(発効後15年目には40倍)も認められるなど、農産品の輸出拡大に道が開かれた。

 これを受け、素案には農産品の輸出戦略の強化も盛り込んだ。農家の経営安定化策として品目ごとに作られるケースが多い基金方式を活用し、輸出戦略に特化した「品目横断型基金」を創設する。海外の市場調査も充実させるため、73の海外事務所を持つ日本貿易振興機構(ジェトロ)への支援も大幅に増やす。

 交渉で焦点だったコメは、米国・豪州産米の輸入枠(最大約7万8400トン)の新設に伴う米価下落を避けるため、政府備蓄米(1年20万トンずつ買い入れ、5年分計100万トンを備蓄)の運用期間を1年短縮。4年で100万トンを運用すれば、1年分の買い入れ量は25万トンに増える形になり、増加分で新規輸入米を優先的に購入する。

 このほか短期的対策として、関税引き下げや即時撤廃に伴い、影響が出やすい果樹や野菜農家などを対象に、品目ごとに新たな基金を創設したり、既存基金を積み増したりする。

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