衝撃事件の核心

尼崎事件「戦慄の暴力装置」李被告 丸太緊縛、頭踏みつけ、虐待発案…「反省と謝罪と供養」法廷でみせた涙は真実か 

角田家の「マサ」

 行き場がなくなった李被告は14年から角田家に出入りし、元被告から「マサ」と呼ばれるようになった。それから李被告の「角田家」での暴力が始まった。

 15年ごろ、元被告は「李被告がぐれたのはお前たちのせいだ」と、皆吉さん一家に因縁をつけ、李被告を引き取らせた。だが、その裏で李被告には「暴れてこい」と言い含んでいたという。皆吉家を一家離散させ、財産をせしめようという思惑があったようだ。

 「風俗に連れていけ」

 「高いものを買わせろ」

 李被告は皆吉さん夫妻が困ることばかりを要求し、気にくわないことがあれば扉をけったりして暴れ、暴力や嫌がらせを繰り返したという。

 元被告らも間もなく皆吉さん方に乗り込み、「責任を取れ」などと言いがかりをつけ、金を巻き上げた。挙げ句の果てには一家を離散させ、仲島さんと瑠衣被告を角田家での集団生活に取り込んでいった。

法廷では「角田家は異常な世界」

 「元被告主導のもと、一連の事件で中核的な役割を担っていた」。検察側は李被告の一連の犯行を厳しく非難し、無期懲役を求刑した。しかし、李被告は起訴内容の大半を否認しており、弁護側は「元被告に逆らえなかったためで、進んで加担はしていない」と反論した。

 例えば、皆吉さんの頭を揺さぶったことや、仲島さんの頭を踏みつけたことなどは否定。李被告本人も被告人質問で「(皆吉さんの頭を)揺さぶっていません」と明言した。

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