逆に、「タイアップで洋楽アーティストを使うのはハードルが高い」とは広告代理店関係者。「楽曲やキャンペーン時期、商品やアーティストのターゲット層など、邦楽アーティストならリアルタイムで綿密な打ち合わせが可能だが、洋楽アーティストの場合、(ツアーなど)世界規模の活動スケジュールに合わせられないケースや、新曲が出来上がったタイミングでタイアップの打診をしてもキャンペーンに間に合わない場合などがある」というのがその理由という。
ビートルズというブランド
となると既存曲を使えばいいかというと、ことは簡単ではない。例えば、世界中に広く知られるビートルズの曲を使いたいと考えるCMスポンサーは多いが、「世界中のスポンサーが同じことを考えており、権利者の売り手市場。日本や海外でのCMで数億円の収入を得るよりも、ビートルズのブランドをきちんと守れるかどうかに重きを置いている」と前出の広告代理店関係者は話す。