TOTO、ウォシュレット中国販売急増 訪日客の体験が後押し

 TOTOの温水洗浄便座「ウォシュレット」の、中国での売れ行きが伸びている。平成27年度は前年度の5割増の見込みという。「爆買い」などの目的で日本を訪れた中国人が、ホテルなどで温水洗浄便座を体験し、やみつきになったのも一因とみられる。

 TOTOは、2000年代初頭から、中国国内でウォシュレット販売に本格的に注力してきた。最近は知名度も高まったことで、毎年1割程度増えてきた。

 さらに今年に入ると、販売台数が急速に伸びている。

 喜多村円社長は「ウォシュレットは体験しないと魅力が伝わらない。インバウンドの伸びがウォシュレットの認知度を引き上げた」と分析した。ただ、中国経済の先行きについては「減速し、新築物件の動きは鈍くなった」との見方を示した。

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 TOTOが30日発表した平成27年9月中間連結決算は、売上高が過去最高の2722億円(前年同期比11・6%増)、最終利益は約2倍の177億円だった。28年3月期は中国経済の成長鈍化を踏まえ、売上高を当初予想から33億円減の5812億円に下方修正した。

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