関西の議論

猛毒キノコ「カエンタケ」の恐怖…食べると死、触れても危険 奈良で大量発生の謎

 愛好家の仲間とともに「キノコ観察会」を開催した際、これらのカエンタケを確認した「奈良きのこの会」の世話人、下原幸士さん(65)は「近年これほどの大量発生を見たのは初めて」といい、関係機関に注意喚起を呼びかけた。

ナラ枯れが原因?

 同会によると、カエンタケが全国で確認されるようになったのは、ここ20年。昆虫が媒介する菌で樹木が枯れる「ナラ枯れ」被害の拡散と、カエンタケの発生時期や場所が重なるというが、その因果関係は明らかになっていない。

 ナラ枯れは、「カシノナガキクイムシ」という体長5ミリほどの昆虫が樹木に穴を開けて潜入し、「ナラ菌」を持ち込むことで発生する。感染すると幹の中の水を運ぶ導管が詰まり、樹木が枯死する。木の葉は茶色く変色し、幹がもろくなって折れやすくなるという。

 ナラ枯れの被害が進行している生駒山山麓では、今年7月にもカエンタケが発生。9月末には、同様にナラ枯れの被害が確認された世界遺産「春日山原始林」(奈良市)の遊歩道付近でも、新たに約30本が群生しているのを同会が発見した。

 同会から通報を受けた県では、担当者らがカエンタケをスコップで掘り起こして駆除し、周辺に「触らないで」などと書いた看板を設置するなどして注意を喚起。幸いこれまでカエンタケによる人や動物の被害は確認されていない。

毒キノコは40種以上