昔、韓国では日本酒のことを「正宗」(チョンジョン)と言っていた。でも、今では若い世代を中心に「サケ」で通じる。輸入ビールもとても人気で、以前は「ハイネケン」「バドワイザー」が売れていたが、近年は圧倒的に「アサヒビール」。居酒屋にいくと、たいていアサヒが出る。店内のテレビが「日本はけしからん」と毎日言い続けても、その下で、みんなアサヒビールを飲んでいる。
「反日」イコール「日本嫌い」ではない
日本の軍国主義の象徴だ-として批判される「旭日旗」をめぐる面白い話を一つ。欧州に留学している韓国人の女子学生がランチにすしを買ったところ、包装紙に旭日マークが付いていたため店に猛抗議して、その包装紙をやめさせたという話を、自身がインターネットで紹介。これが韓国メディアに取り上げられ、「すばらしい愛国学生だ」と拍手喝采された。
すしを食べながらの反日。最近はこういうのが多く、いちいち腹を立てるのもばかばかしい。今の韓国では、何も「反日」イコール「日本嫌い」にはなっていない。
朴大統領の反日は「親離れ」現象
僕は、朴槿恵(パク・クネ)大統領のファンだった。政治家になる前は、父親(朴正煕=パク・チョンヒ=元大統領)らを顕彰する財団の理事長で、その財団と産経新聞の事務所が同じビルの中にあるので、よく顔を合わせていた。
根っからの日本嫌いの人じゃない。日本批判は、韓国では愛国者の証明。日本向けに言っているのではなく、国内向けに「父は日本陸軍出身だけど、私は愛国者だ」と言いたい。