たくみファーム、障害者が担い手の農業始動 特区で設立要件緩和を活用 新潟

 障害者の就労支援などを手掛けるアイエスエフネットライフ新潟(新潟市中央区)は特例農業法人「たくみファーム」を同市西蒲区に設立し、区内で野菜の生産に乗り出した。国家戦略特区の同市で設立要件が緩和されたことを活用。障害者が担い手となる「農福連携」方式を取り入れ、経営の早期安定化と障害者の雇用拡大を目指す。

 たくみファームは8月に発足。資本金は500万円で、人材サービスなどを展開する親会社のアイエスエフネット(東京都港区)が20%出資するとともに、農業生産者でもある同ファームの役員が出資者に名を連ねた。

 既に9月には同区にある20アールの農地にラディッシュ(ハツカダイコン)を作付けしたほか、年内には30アールの農地にイチジクを植える予定。収穫物はアイエスエフネットグループが運営する全国のレストランで調理して提供したり、レストラン内で直売する。

 来年度には野菜の農地を1ヘクタールに拡大し、トマト栽培も始める。生産者が加工、販売まで手掛ける「6次産業化」を図るため、29年度には収穫物を加工する施設を同区に設け、20人以上の障害者を雇用する計画だ。また、29年度に5200万円の売上高を目指す。

 アイエスエフネットの渡辺幸義社長は27日、新潟市役所を訪れ、篠田昭市長に現状や計画を説明し「6次産業化によって、いろいろな人が働ける可能性がある」と強調。篠田市長は雇用拡大や地域活性化への効果に期待を示した。

 同市の特区では、農作業に従事する役員が1人でもいれば農業生産法人が設立できるように規制が緩和され、加工や販売業務に従業員を振り向けやすくなっており、これまでに5事業者が市内で特例農業法人を設立している。