大飯、高浜の審査延期へ 美浜の打ち切り示唆も、関電社長は固執 規制委が臨時会合

 原子力規制委員会は27日、関西電力の八木誠社長を呼んで臨時会合を開き、美浜原発3号機(福井県)の審査について、「期限までに終わらない」として打ち切りを示唆した。八木社長は審査続行に固執したため、代わりに合格が間近の大飯3、4号機と、同じく申請中の高浜1、2号機について、規制委は審査を延期することを指摘した。

 美浜3号機は3月に審査を申請したが、関電の準備が大幅に遅れており、7カ月たっても計14回しか審査会合が開かれていない。運転開始からすでに38年が経過しており、原則40年を超えて延長運転するためには、来年11月までに審査合格のほか、工事計画認可と老朽原発に特化した審査の3つのハードルをクリアしなければならない。

 この日の会合では、原子力規制庁の担当者が「審査に必要な資料がほとんど提出されていない。期間内に審査は完了できない」と強調。規制委は高浜と大飯を加えて3原発5基の原発を同時審査中で、審査の優先順位を求めた。

 八木社長は「いずれのプラントも経営上重要だ。審査には、必死で全力で対応していく。効率的にバランスよく審査してほしい」と述べ、5基を同時並行で審査するよう要請した。

 しかし規制委の更田(ふけた)豊志委員長代理は「事実上、5基を同時並行で審査することはできない。リソース(審査の人員)は逆さに振ってもこれ以上ない」として、美浜に固執する限り、大飯、高浜の審査を遅らせることを指摘した。

 美浜では、審査の大きな課題となっていた基準地震動(想定される最大の揺れ)が24種類設定されている。再稼働した九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県)では地震動が2種類のみだったが、計60回以上の審査会合を開き、審査終了までに1年10カ月かかった。期限内に審査が終わらなければ、美浜は廃炉になる。

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