浪速風

読書で育った名選手

平成24年、豪快なバッティングを見せる金本。来季から阪神の指揮を執る 
平成24年、豪快なバッティングを見せる金本。来季から阪神の指揮を執る 

珍しい光景を見た。通勤の地下鉄で、座席の両隣の男性が文庫本を開いている。何を読んでいるのかと横目でのぞくと、ジロリとにらまれた。向かいに座った女性も単行本を開いていた。オヤッと思ったのは、最近は電車の中で、誰もがスマホをいじっているからだ。今日から読書週間。

▶野球評論家の豊田泰光さんは、西鉄ライオンズに入団して、恩師に薦められた「三国志」を繰り返し読んだ。高校の応援歌にあった「ガシンショウタン」が「臥薪嘗胆」と知った。「死せる孔明、生ける仲達を走らす」は、なるほど野球でも盗塁を助けるのに打者がわざと空振りすることがある。本来の意味とは違うが。

▶移動の汽車で三原脩監督が寄ってきて「いい本を読んでいるな」とほめてくれた。昔は「目が悪くなるから、野球選手は読書をしてはいけない」と言われたらしいが、名監督には読書家が多い。三原さんに川上哲治さん、野村克也さん…。豊田さんは名文家である。