厚木の男児放置死に 懲役19年判決 「生命をあまりに軽視」

 「ゴミに埋もれた異常な環境に放置し、極度の空腹で絶命した。生命をあまりに軽視している」。厚木市で昨年5月、斎藤理玖(りく)ちゃん=死亡当時(5)=の白骨遺体が見つかった事件の裁判員裁判の判決公判。横浜地裁の伊名波宏仁裁判長は22日、父親の斎藤幸裕被告(37)を、こう指弾した。所在不明の子供がクローズアップされるきっかけになった事件に、専門家は「児童虐待防止に行政が対応し切れていない。市民が一体となって防止に取り組むべき」と指摘。さらなる取り組みの必要性を訴えている。(川上朝栄、那須慎一)

救命する意思なし

 斎藤被告はこれまでの公判で、「育児をどうしたら良いか分からない」と話し、理玖ちゃんがやせていたことは認識しながらも「事故のようなもの。死ぬとは思っていなかった」と殺意を否定していた。

 判決公判で伊名波裁判長は「積極的に殺そうとする意欲は認められない」としながらも、「衰弱の発覚を恐れ、病院に連れて行くなど、救命しようとする意思はなかった」とした。

 殺意認定のカギとなった食事の頻度についても、斎藤被告は「1日に2回食事を与えた」と主張していたがその後「回数は覚えていない」とするなど、発言は二転三転。伊名波裁判長は「不自然不合理で反省が全く足りない」と断罪した。

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