ゆるキャラのキツイ現実(下)

試されるサブカル「ゆるキャラ」 イベント分裂、人気に明暗も

「原点回帰の活動を」

 一方で、ゆるキャラブームに乗り切れていない自治体もある。その一つが、現在グランプリの県内市町村キャラで最下位の東秩父村「わしのちゃん」だ。22年、県が全市町村でのキャラ作りを依頼したことを機に生まれたが、職員不足のためイベントの誘いを断ることもしばしば。担当者は「作ったはいいが、使いきれていない。グッズも売れるか分からないし、小さい役場では大々的に予算も取れない」と嘆く。

 地域経営研究センターの佐々木陽一主任研究員は「リスクフリーで一獲千金が狙えるチャンスがある一方、期待したほどの地域活性化を果たせていない自治体のゆるキャラも多い。公金を使うなら地域おこしといった原点に返った活動をすべきでは」と指摘する。

 羽生市のさみっとでは今年、地元高校とコラボしたゆるキャラのファッションショーなどを企画している。地域に定着した「文化」として育てられるか。創意工夫が試されるキツイ戦場で、ゆるキャラたちがしのぎを削る。(川峯千尋)

《さいたまっちLINEスタンプ完成》

 昨年11月に誕生した県の2体目のマスコット「さいたまっち」の無料通信アプリ「LINE(ライン)」用スタンプが完成し、22日から120円で販売が開始される。40種類に「会いたいトントン」などのセリフを付けて愛らしさを強調、知名度向上を目指す。

 スタンプはラインのメッセージに使う絵で、県や市町村、県内企業などで構成する「彩の国さいたま魅力づくり推進協議会」が制作した。1月に販売開始した「コバトン」のスタンプはほぼイラストのみだったが、「現在のスタンプはセリフ入りが主流。コバトン版では乗り遅れてしまった」(県広聴広報課)との反省を生かし、日常生活のやり取りを想定して仕上げたという。