児玉理事長は冒頭、「もんじゅに関して厳しい措置を頂いた。こちら側の不手際があって、誠に申し訳なく、重く受け止めている。期日までに報告するよう努力する」と陳謝した。
その上で、「社会からの信頼を得るために不断の努力をする」「安全確保のための品質保証活動に継続的に取り組む」との決意を示したが、言葉が上滑りしている感覚は否めない。もんじゅの集中改革については「完成度が不十分だ」と認めざるをえなかった。
元三菱重工業副社長の児玉氏が理事長に就任したのは今年4月。原子力機構の各現場の現状を直接確認しようと、現場をかけずり回り奮闘していることは評価できる。
この半年を振り返って、児玉理事長は「非常に幅の広い仕事をしており人材が豊富。しかしシナジー(相乗効果)がない。情報とか設備のシナジーをもっとやれば、1+1が2以上になる。ただ頭で分かっていても実行が追い付いていない」と述べた。
その上で「民間で培った手法を取り込み、職員の先頭の先頭に立って安全意識の向上に取り組む」と意気込みを示した。