窮極の原発話

「もんじゅ」でまたも不祥事 「極めて異常」と規制委は怒り心頭 ついに廃炉カードもちらつかせ…

【窮極の原発話】「もんじゅ」でまたも不祥事 「極めて異常」と規制委は怒り心頭 ついに廃炉カードもちらつかせ…
【窮極の原発話】「もんじゅ」でまたも不祥事 「極めて異常」と規制委は怒り心頭 ついに廃炉カードもちらつかせ…
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 日本原子力研究開発機構の不祥事がまた発覚した。高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県)で、機器の安全上の重要度分類に多数の誤りが見つかり、原子力規制委員会は「極めて異常な事態だ」と激怒。保安検査のたびに違反が見つかるというような事態で、規制委は「もんじゅ廃炉」につながるような命令もちらつかせる。発足から丸10年を迎えた原子力機構は、原子力に関する日本で唯一の総合研究機関であり、奮起が求められている。(原子力取材班)

 ■「しっかりけじめを付ける」

 取材班は規制委の田中俊一委員長に、もんじゅの廃炉につながる命令(設置変更許可取り消し)という選択肢もあるのか、と聞いてみた。

 田中委員長は「法律上は設置変更許可の取り消しというのはたぶんできるけれども、そう簡単にそんなことまでできるとは思っていない。いつまでも今の状態であれば。その場合どうするかというのは何か申し上げるような段階ではない」と否定した。

 しかし規制委の他の委員はかなり踏み込んだ発言をしている。

 9月30日の定例会では、新任の伴信彦委員が「これだけ不履行が続くとなれば、組織として信用されなくなって、契約解除されるのが社会通念上妥当だと思う。ずるずる続けていても解決には至らない。どこかでしっかりけじめを付けなければならない」と強調。更田豊志委員長代理も「極めて異常な事態にある。どこかできちんとした判断をせざるを得ないときが来る」と述べた。

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