衝撃事件の核心

新潟・新発田市の強姦致死事件 卑劣な犯行…5件で起訴、20日に裁判員裁判

 強姦致死事件に関し、新潟地検が喜納被告を有罪に持ち込む切り札と位置付けているのが、女性の着衣から採取された付着物のDNA型だ。地検は16日、喜納被告のものと一致していたことを明らかにし、「有力な証拠」として地裁に提出する方針を示した。

 これに対し、喜納被告の弁護人は、被告が犯人であることを示すものではないと主張しており、DNA型鑑定の評価が大きな争点になる。

 地裁によると、公判は11月20日の結審までに計17回開かれ、29人の証人が出廷する予定。今月9日には、裁判員6人と補充裁判員4人が選任された。

 裁判員裁判に向け、争点や証拠を整理する公判前整理手続きは昨年9月に始まり、今月8日の21回目の手続きで争点や証拠、証人の絞り込みを終えた。地裁によると、強姦致死事件の争点は(1)喜納被告の犯行かどうか(2)犯行の中身(3)他の事件を含む全体の量刑-の3点だ。

冒頭陳述は異例の「5回分割」

 検察側、弁護側双方の冒頭陳述は20日を含め、異例ともいえる計5回。強姦致死事件を分かりやすく審理する観点から、論点ごとに分けたとみられる。

 地検によると、20日の冒頭陳述は計5事件の全体像について行われる。地検は鑑定結果でDNA型が一致し、「犯人性の有力な証拠になる」として地裁に提出する方針。21日に強姦致死事件のDNA型鑑定、3回目の冒頭陳述になる28日はDNA型鑑定の元になる証拠品の保管状況について、陳述する予定だ。

 また、11月4日はDNA型以外の犯人性、最後の冒頭陳述になる9日は強姦致死罪の成立の有無について主張する。

弱点は「立証の不十分さ」

 遺体発見が遅れたことなども影響してか、強姦致死事件の起訴状では、「方法不詳の暴行脅迫」などと、犯行の実態が解明されないまま起訴に至った点も残されている。弁護側は、立証の不十分さを徹底して突く構えとみられる。

 新発田市では25年から26年にかけ、パート従業員を含む20代の女性3人が、半径10キロ以内の範囲で遺体で見つかった。新潟県警は、捜査本部を喜納被告の再逮捕後も維持し、パート従業員以外の女性も事件に巻き込まれた疑いがあるとみて、捜査を続けている。

 喜納被告に対する判決は、12月10日に言い渡される。

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