防衛最前線(42)

地対空誘導弾パトリオット(PAC3) 弾道ミサイルを迎え撃つ「防空最後の要」

【防衛最前線(42)】地対空誘導弾パトリオット(PAC3) 弾道ミサイルを迎え撃つ「防空最後の要」
【防衛最前線(42)】地対空誘導弾パトリオット(PAC3) 弾道ミサイルを迎え撃つ「防空最後の要」
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 日本の弾道ミサイル防衛は「多層防衛」を基本としている。ミサイル発射後、上層での迎撃は海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載した海上自衛隊のイージス艦が担う。そしてイージス艦が撃ち漏らしたミサイルを下層段階で迎撃するのが、航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)だ。PAC3がミサイル迎撃に失敗すれば国土や国民への着弾被害が出る可能性が高まるため防空最後の要と位置づけられる。

 パトリオットミサイルは米国が開発。湾岸戦争でイラクのスカッドミサイルを撃墜したことで効果が証明され、日本を含む多くの国が配備を進めている。

 「PAC」とはパトリオットミサイルのグレードを示す。ベーシックなタイプがPAC1。続くPAC2は航空機を主な迎撃目標としていた。PAC3は弾道ミサイルを迎撃するために開発された。

 発射装置やミサイルのほか、レーダー装置、射撃管制装置、情報調整装置、無線中継車、電源車などで構成される。PAC3のミサイルの全長は約5メートルで、直径は約25センチ、重量は約300キロ、速度は数マッハとされる。

 PAC2からミサイルの小型軽量化が図られ、発射装置に搭載できる数は最大4発から最大16発に増加。レーダー装置も改善され、目標探知距離や目標識別能力も向上した。地対空誘導弾の中では最も優れた能力を持ち、迎撃の成功率も高まっているという。

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