法人税20%台引き下げは「平成29年度」 政府、実施時期明確化へ調整

 企業の国際競争を取り巻く環境変化も背景にある。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉が大筋合意に達したことで、稼ぐ力のある企業の負担を軽くして国際競争力強化を後押しすることが急務になった。

 課題は代替財源をどう確保するかだ。実効税率を1%下げると約4600億円の税収減になるため、29年度に20%台を実現するには28年度から追加的に6千億円以上の財源が必要になる。

 政府が財源の候補として検討するのは、企業が黒字か赤字かを問わず事業規模に応じて払う「外形標準課税」の拡大だ。地方税の法人事業税のうち利益にかかる割合を下げ、給与総額など事業規模にかかる外形課税の割合を高める。外形課税は現在1億円超の大企業が対象だが、将来的には中小企業への拡大も視野に置く。

 このほか、設備投資減税や研究開発減税の見直しなども候補となっている。ただ、いずれの施策も経済界などからの反発が強く、財源確保より減税を優先する「先行減税」を求める声が高まる可能性も大きい。