ロシア万華鏡

チェルノブイリで第2の放射能汚染の危険 森林火災で大気中に拡散し…

 ウクライナ政府はソ連時代の措置を引き継ぎ、原発周辺の30キロ圏内を立ち入り禁止区域にしている。しかし、この措置に反して、数百人の住民らが故郷の規制区域内に入り、生活しているといわれる。

 さらに、発生から29年後の今も、4号機を封じ込める巨大なシェルターの建設工事が行われており、約7千人が立ち入り禁止区域で作業に従事している。

 大規模火災はこの規制区域内で発生した。最初の発生は4月末。炎は風にあおられて燃え広がり、数メートルの高さの樹木の最上部まで燃えた。ウクライナ国家緊急事態省は数百人の消防隊員を現場に派遣する特別態勢を組み、消火活動にあたった。

 空中から放水するヘリコプターも2機投入されたが、強風の天候が続いて消火作業は困難を極め、火は一時、原発まで約10キロのところまで迫った。

 結局、完全鎮火には約1週間かかった。焼失面積は東京ドーム85個分の約400ヘクタール。燃え広がる森林の映像や懸命な消火活動の様子はロシアや欧州各国でも報じられ、不安視する住民の声が伝えられた。

 ウクライナ政府は沈静化に躍起になった。チェルノブイリ原発自体はもちろん、周囲のモニタリングポストの調査からも「第2の放射能汚染」の危険性はないと強調した。

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