スポーツ異聞

走れぬ大砲が野球をつまらなくする? 「トリプル3」どころか「40本-40盗塁」を追う大リーガーを見習え

 ちなみに、オリックス時代のイチローも盗塁成功率では福本の上を行く。232回試みて199回成功している。なんと8割5分の成功率である。

鈍足がチャンスをつぶす

 今季の「打撃10傑」に盗塁数ゼロの打者が両リーグにいるのをご存じか。高打率でチームに貢献しているとはいえ、盗塁を見込めない打者は自軍にとって併殺の元凶になる。塁上に鈍足がいるだけでベンチは作戦を立てにくい。さらに言えば、走者が出れば犠打で送って、適時打に期待する「予定調和」の作戦はファンにとっても面白みに欠ける。1番から9番まで果敢に次のベースを狙ってこそ、ダイヤモンドが躍動する。

 長距離砲なら鈍足でいいはずがない。プロ選手なら、生涯に一度は「40-40」を狙ってほしい。

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