ノーベル賞

チュニジア国民対話カルテットに平和賞 「対話で紛争回避」 民主化政府設置に寄与

 【ロンドン=内藤泰朗】ノルウェーのノーベル賞委員会は9日、2015年のノーベル平和賞を、チュニジアで11年に起きた「ジャスミン革命」の後、平和的な対話を通じて同国の民主化に尽力した「国民対話カルテット」に授与すると発表した。

 ノーベル賞委員会は、「チュニジアが革命後、政治的暗殺などで混乱し、内戦の危機にあった13年夏に創設され、平和的な政治対話により紛争を回避した。性別や宗教、政治信条に関係なく、すべての国民の基本的な人権を保障する憲法にのっとった政府の設置に寄与した」と、授賞理由を説明した。

 国民対話カルテットは、チュニジアの労働総同盟(UGTT)や人権団体、弁護士会など4団体からなる。

 チュニジアに端を発したいわゆる「アラブの春」は中東や北アフリカに拡大。各地で武力紛争となっていることを念頭に、委員会は「チュニジアでは、イスラム原理主義者と穏健派がともに紛争回避に動いた点でユニークだった。今回の賞が、中東や北アフリカのほかの地域にも影響を与えることを期待している」と強調した。賞金は800万スウェーデンクローナ(約1億1600万円)。授賞式は12月10日、オスロで行われる。