ソウル便運航再開「困難」 秋田知事「修学旅行取りやめ響く」

秋田-ソウル便の路線維持のため、秋田県は韓国への修学旅行を推進していたが…=6月2日、秋田市山王の秋田県庁(渡辺浩撮影)
秋田-ソウル便の路線維持のため、秋田県は韓国への修学旅行を推進していたが…=6月2日、秋田市山王の秋田県庁(渡辺浩撮影)

 利用客の減少で断続的に運航を休止している大韓航空の秋田-ソウル便(月、木、土曜運航)について、佐竹敬久知事は8日、12月3日から来年3月26日の運休期間後の再開は困難との認識を示した。

 県議会閉会後に記者団の取材に語った。佐竹知事は、現地の交通機関や衛生状況への不安から、県内の高校などが韓国への修学旅行を取りやめたことが要因との認識を示した上で「だからといって強引に(行かせる)というわけにはいかない。保護者の心情は韓国に向いていない。日韓関係が自然な形になるのを待つしかない」と述べた。

 秋田-ソウル便は、旅客船沈没事故の影響で昨年7月26日~10月25日に運休。今年は中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス感染拡大の影響で6月29日~7月30日、8月6~31日に運休した。

 県観光振興課によると、県内の公私立学校はピーク時の平成23年度に28校、24年度に26校が韓国に修学旅行に行っていたが、25年度は北朝鮮による弾道ミサイル発射の動きなどを受けて7校に激減。昨年度と今年度はゼロになっていた。

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