梶田さんノーベル賞

「カミオカンデ」計画、大学院で偶然知る 次はアインシュタインの重力波

【梶田さんノーベル賞】「カミオカンデ」計画、大学院で偶然知る 次はアインシュタインの重力波
【梶田さんノーベル賞】「カミオカンデ」計画、大学院で偶然知る 次はアインシュタインの重力波
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 物質の根源や自然界を支配する法則に興味を抱き、埼玉大で物理を学んだ梶田隆章さん。学部の4年間だけでは物足りず東大大学院に進学。「これは良いと思ったものに巡り合うと、のめり込むタイプ」と明かす。

 大学院で小柴研究室を選んだのは加速器実験に興味があったからで、ニュートリノ施設「カミオカンデ」の計画を知ったのは研究室に入ってから。偶然の出会いが研究人生を決めた。

 カミオカンデでは建設作業に汗を流し、現場でケーブルの敷設などを手伝う毎日。修士論文もカミオカンデの装置がテーマだった。「このときの経験が今の自分をつくったといっても良い。とても楽しく、非常に幸運だった」と振り返る。

 平成20年から東大宇宙線研究所の所長を務める。今、最も力を入れているのは、100年近く前にアインシュタインが存在を予言した重力波の直接観測だ。時空のゆがみが伝わる現象で検出が難しく、成功すればノーベル賞は間違いない。スーパーカミオカンデの近くに建設した巨大な地下望遠鏡「KAGRA」(かぐら)が年内にも試験運転を開始。29年度には本格観測に入る。

 「宇宙の不思議に触れる喜びを常に感じながら、研究を続けてきた」と話す梶田さん。KAGRAの現場を訪れては、汗を流す若手にかつての自分の姿を重ねている。