サルが撮影した「自撮り写真」の著作権は誰のものなのか。サル? カメラの持ち主? そもそも著作権は発生しない? いたずらもののサルが撮った写真の著作権をめぐる問題が、米メディアをにぎわしている。カメラの所有者が昨年、このモンキー・セルフィーを著作権使用料が無料の写真を集めたオンラインデータベースに入れたウィキメディア財団を、自身の著作権を侵害したとして提訴。いったんは「著作権の対象とはならない」と所有者の訴えは認められなかったが、今度は米国の動物愛護団体が先月、「著作権はサル自身に帰属する」として改めて提訴したからだ。(SANKEI EXPRESS)
「権利なし」で決着も
問題の自撮り写真は、2011年にインドネシア中部のスラウェシ島で、現在6歳の雄のクロザル(愛称・ナルト)によって撮られた。撮影したカメラの所有者は、英国の自然写真家、デービッド・スレイターさん。AP通信などによると、スレイターさんはオランダの研究グループに同行し、インドネシアの島々で絶滅の危機にあるクロザルを撮影していた。