い草の香りで癒やして 全国団体が常総市などの避難所に畳180枚 - 産経ニュース

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い草の香りで癒やして 全国団体が常総市などの避難所に畳180枚

 全国の畳店でつくる団体が、東日本豪雨による鬼怒川の堤防決壊に伴い開設された常総、つくばみらい両市の避難所に畳を届けた。畳には湿度調整やリラックス効果などがあり、避難所生活を余儀なくされる人たちの気持ちを和らげることが目的だ。水害から3週間以上が経過し、疲労困憊(こんぱい)している避難者は多い。そんな人たちの心を、い草の香りが癒やしている。(海老原由紀)

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 団体は「5日で5000枚の約束。プロジェクト実行委員会」(前田敏康委員長)。災害が発生すれば、5日以内に5千枚の畳を届けたいとの思いから平成25年4月に発足した。被災地の状況や要望を聞き取り、メンバーが畳を作って無償で避難所に届ける取り組みを続けている。271店が加盟し、災害の際に用意できる畳は6580枚に上る。

 同団体は避難所となった常総市の石下総合体育館に約110枚、つくばみらい市の総合運動公園には70枚の畳を届けた。畳を敷いた部屋が子供らの遊び場になったり、段ボールで区切った個人のスペース内に畳を置いて避難者が体を休めたりしているという。前田委員長(44)は「赤ちゃんを持つ母親が重宝しているというメッセージがあったと聞きます」と話す。

 災害時に自治体と連携を図ってスムーズに畳を届けられるよう、9月29日には、かすみがうら市と畳の提供に関する防災協定を結んだ。一方で、常総市との協定は未締結のため団体の活動が知られておらず、未曽有の災害に市で混乱が生じたこともあって、畳の受け入れをめぐる調整は円滑には進まなかったという。

 今回の災害では避難者から「(畳が)あったらありがたい」との声が寄せられており、前田委員長は「力不足。情報発信が足りなかった」と反省点を挙げる。今後は活動の周知にも努めたいという。

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 ■9世帯が流失

 常総市内で9世帯の家屋が流失したことが3日、県住宅課の調べで分かった。県は同日、このうちの1世帯に対しつくば市の公的住宅の鍵を渡した。