「ヨウ素剤、30キロ圏内にも事前に」新潟県議会代表質問で知事

 県議会9月定例会の代表質問が1日行われ、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の重大事故時に備え、甲状腺の内部被曝(ひばく)を抑える安定ヨウ素剤を配る地域について、泉田裕彦知事は原発から半径5~30キロ圏内の避難準備区域(柏崎市など9市町村)の住民にも「事前配布が望ましい」と述べ、従来の考え方を改めて強調した。上杉知之県議(民主)の質問に答えた。

 県は9月17日から、半径5キロ圏内の即時避難区域(柏崎市一部と刈羽村)でヨウ素剤の事前配布を順次開始している。

 政府の方針では、5~30キロ圏内は屋内待避指示が出ることになっている。泉田知事は「屋内待避指示が出てから、労働安全衛生法に違反してヨウ素剤を配りに行けという指示は、誰が誰に対して出すのかが一切決められていない」と指摘し、ヨウ素剤を適切に服用するためには事前配布が望ましいとした。ただ、事前配布をする場合は市町村の事務負担が大きくなるため、今後も市町村や関係機関と調整を行い、国に原子力災害対策指針の見直しを引き続き要請する考えを示した。

 一方、平成29年度末の開院を目指して予定されている県立加茂病院(加茂市)の改築工事に必要な行政手続きを、同市の小池清彦市長が放置している問題をめぐり、泉田知事は、小池市長が手続きを進めなければ「新年度予算の計上について慎重な対応を考えざるを得ない」と述べた。沢野修県議(自民)と上杉県議の質問に答えた。

 小池市長は、産科の個室病室を20室設置することなどを求めた自らの要望が整備計画に盛り込まれていないとして、行政手続きを放置。新病院建設に向けて欠かせない旧看護学校の解体・仮設工事ができない状態となっている。泉田知事は「行政手続きが進められていないことは極めて残念だ」と述べ、若月道秀病院局長は「行政手続きを早急に行うよう求める」とした。

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