秘録金正日(44)

女性だけを選抜「喜び組」の原型 暗室でやり放題、秘密パーティーの中身とは…

 踊り子たちは、パーティーに参加できること自体を光栄と思っていたという。「金正日をはじめ最高幹部たちと一緒に過ごせる事実に感激し、それが一つの大きな自負心をもたらした」と申は振り返る。

 正日と人民武力部長で朝鮮人民軍の最有力者、呉振宇(オ・ジヌ)ら数人に限り、隣に座らせる女性が決まっていた。正日の隣には、高英姫が固定パートナーとして座るようになる。

 正日の内妻、成恵琳(ソン・ヘリム)のおいで、韓国に亡命した李韓永(リ・ハンヨン)は『大同江(テドンガン)ロイヤルファミリー・ソウル潜行14年』の中で、高がパーティーで正日の固定パートナーになったのは1975年、同棲(どうせい)を始めたのは76年で、77年からはパーティーに出なくなったと説明している。

 申はパーティー会場で、高を見たと証言するが、81年ごろにたまたま顔を出したときのことだろう。「高英姫は肉づきのいい体」をしていたというから、正日の次男、金正哲(ジョンチョル)を身ごもっていた時期だと推測される。

 申や拉致され、パーティーにも出席した韓国人女優の崔銀姫(チェ・ウニ)、正日の元専属料理人の藤本健二らの証言を総合すると、宴会は通常、午後8時から始まり、午前2、3時に終わる。ときには、2日間や1週間にわたることもあったという。