浪速風

満員バスにまだ詰め込むのか

「五輪のバスは満員だ」と危機感を訴えたのはIOC第7代会長のサマランチ氏だった。しかし、プロ参加の解禁や人気競技の採用など肥大化をもたらした張本人は、有効な手を打たなかった。後任のロゲ氏が28競技の上限を設けたが、やがて開催都市が別枠で追加種目を提案できるようになった。

▶2020年東京五輪で5競技18種目が追加提案された。野球・ソフトボールの復活は悲願だったし、日本発祥の空手はメダルの期待が大きい。スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンは「若者にアピールする」。それぞれ理由があるが、当初は2~3競技とされたから大盤振る舞いは否めない。

▶すべて採用されると史上最多の33競技で、ますます肥大化する。東京五輪はコンパクトが売りだったはずだ。落選した競技団体からは選考に疑問の声が上がる。新国立競技場やエンブレムの迷走に続いて、禍根を残さなければいいが、と思うのは取り越し苦労だろうか。