仲間の男性活動家を活動拠点に監禁し建物の屋上から転落させたなどとして、警視庁公安部は監禁致傷の疑いで、過激派・中核派の活動家の男2人を逮捕した。逮捕されたのはいずれも職業不詳の古郡陸(ひとし)容疑者(32)と石田真弓容疑者(28)で、公安部によると黙秘している。
逮捕容疑は5月3日から7日、活動拠点「前進社」(東京都江戸川区)で同派活動家の20歳代の男性を監禁し、7日午後3時半ごろ、5階建て建物の屋上から逃げ出さざるを得ない状況に追い込み、足を踏み外して地上へ転落した際、骨盤骨折など3カ月の重傷を負わせたなどとしている。
男性は外部に情報を漏らしたとして「自己批判」を迫られたとみられ、公安部は他に関与した人物がいた疑いがあるとみて調べる。男性は一時、危篤状態となったが現在は回復した。
中核派は対立する過激派と抗争したり、爆弾テロを起こしたりするなど過激な活動で知られたが、最近は労働運動やデモを通して支持拡大を目指すなど路線転換を図っているとされていた。