ところが、指導員は反省するどころか、SNSで「一労働者の雇用に介入する行為」「憲法違反だ」と主張。「市議と市教委に抗議をお願いします」と呼びかけるなど徹底抗戦の姿勢を示した。
また、原爆をテーマにした漫画「はだしのゲン」への思い入れが強いらしく、今回の問題でも、特高警察に拷問されながら自らの主張を曲げなかった主人公ゲンの父を引き合いに出し、自らの反権力の姿勢をアピールしていた。
ところが、しばらくするとビラをめぐるSNSの当該部分をすべて削除。事業団から9月9日から3日間、自宅待機を命じられ、ようやく「学校に張り出したのは不適切だった」と反省の色を見せたという。
■教育基本法は及ばず…
教育基本法は第14条で「法律に定める学校は特定政党を支持し、またはこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない」と定めている。
もし、これが教職員だったら「即刻懲戒処分の対象」(市教委)だが、学童保育は同じ学校で実施されながら厚労省所管の保育事業であり、事業団の就業規則にも職員の政治的活動を制限する規定がないという。
事業団は、議会から約1週間でようやく指導員に自宅待機を命じ、引き続き現場から外して研修を受けさせている。しかし、処分などについては「業務命令違反がなかったか弁護士と相談中」とあやふやな態度を取っている。