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8月月間賞選考会は、奈良公園内にある料理旅館「江戸三」で開催した。司会は産経新聞文化部の尾垣未久。
戦後70年特集への投稿は143通に
尾垣:本日は眉村先生が軽い熱中症により大事をとってご欠席です。選考はご一任いただいたので、講評は別途お聞きします。8月は戦後70年特集とし集中掲載しました。7月から9月初めまでに143通の投稿がありました。
藤浦:毎年8月は必ず戦争話の投稿がありますが、特集への反響は予想以上でした。
玉岡:どのお話も甲乙つけがたく、どれかを月間賞に、というのも辛いところ。地域によっても詳細な記録があって、知らなかった情報も得られました。
藤浦:内容はどれも貴重なもので、本当は投稿全部を載せたかったです。
尾垣:玉岡先生のいち推しは、自宅の上空で撃墜されたB29から投げ出され亡くなった若い米兵士を見、自分の出征した兄と重ねて涙したという「2人の少年兵士」です。
玉岡:こんな視点でのお話があっただろうか、と思いましたね。戦時中でも相手を思いやる気持ちが伝わります。敵兵を自分の兄と重ね合わせるところが、ヒューマニズムにあふれているなぁと。
尾垣:藤浦部長のいち推しは、祖父母から聞いた戦争の体験を、30歳の筆者が受けた衝撃をそのままに書き起こした「祖父母のはなし」です。