川島なお美さん、黒木奈々さん、今井雅之さん…相次ぐ著名人の「がん」 治りやすいケースとは?

 胃がんはかつて、塩分やストレスが原因とされてきたが、今ではピロリ菌による感染が重要な危険因子とされる。黒木さんのように30代での胃がんは珍しくなく、北海道大学大学院がん予防内科学講座の浅香正博特任教授は「40代までの感染者の場合、除菌によって胃がんの発生を90%以上抑制できると考えられている」と説明。若い世代こそ検査を受け、感染が判明したらすみやかに除菌するよう勧める。除菌治療は平成25年2月から保険が適用されている。除菌治療に手術や入院は必要なく、胃酸を抑える薬と2種類の抗生物質を7日間、朝夕食後に服用する。

食の欧米化で増える大腸がん

 5月に54歳で亡くなった俳優の今井雅之さんは4月末、記者会見で末期の大腸がんであることを公表。やせ細り、歯を食いしばって言葉を絞り出していた。がん公表からわずか1カ月。今井さんは帰らぬ人となった。

 今井さんが体調に異変を感じたのは昨年8~9月。11月に病院で検査を受けたところ、他の臓器への転移がみられる「ステージIV」の大腸がんと診断されたという。ステージIVの場合、5年生存率は3割程度とされる。切除手術を受けた後、抗がん剤治療を受けていると会見で明かしていた。

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