小豆島の特攻、空襲、学徒動員…体験記まとめ土庄町が発行へ 香川

 小豆島(香川県)の土庄町は、太平洋戦争終戦70年と同町合併60周年を記念して戦争体験記を発行する。地元のほか、戦争を通して同町と関わった68人から寄せられた原稿や写真などの資料をもとに策定委員会(川井和朗委員長、11人)が編集作業を進めており、メンバーは「先の大戦を語り継ぐ人が高齢化するなか、貴重な資料にしたい」と話している。

 体験記は「最前線での体験」「内地の生活」「戦後の過酷な暮らし」の3部構成で、A5判(一部カラー)約270ページを予定。帰還兵たちが最前線で経験した悲劇的な話や、戦争で一家の大黒柱を失った家族、遺児たちが多難な人生を果敢に乗り越えた手記などが掲載される。

 同町は、昭和30年、旧土庄町と渕崎、大鐸、北浦、四海、豊島の5村が合併して発足。大戦末期の旧渕崎村には、旧陸軍が編成した「陸軍船舶特別幹部候補生隊(若潮部隊)」があった。体験記には同隊で水上特攻の基礎訓練を受けた元少年兵からの寄稿文も紹介。また、内容の充実を図るため、町外の関係先や記念館などの施設から写真や地図などの提供を受けたという。

 川井委員長は「70年の歳月で戦場の実体験や、兵役・訓練、空襲、学徒動員で奉仕労働を体験した人たちの多くが高齢となり、戦争の風化が危ぶまれている。現在の平和がいかに尊く貴重であるかを訴える内容にしたい」と語る。

 戦争体験記は11月に土庄町で営まれる戦没者追悼式までには完成する見込みで、式典を機に関係者への配布を予定している。

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