「戦争と人間」描き続けた人生たどる 山崎豊子展、日本橋で開幕

 『白い巨塔』『沈まぬ太陽』などで知られる作家の山崎豊子さん(1924~2013年)の作品と人生をたどる初の展覧会「追悼 山崎豊子展」が25日、東京・日本橋の日本橋高島屋で開幕した。今年7月に公表された19~20歳当時の日記をはじめ、自宅などに保管されていた数千点に上る資料や原稿、映像作品などから戦争や社会の不条理、そして人間を見つめ続けた壮絶な人生が垣間見える。

 展示はデビュー作の『暖簾(のれん)』をはじめとして、生まれ育った大阪・船場を舞台にした「大阪もの」▽中国残留孤児をテーマとした『大地の子』など「戦争三部作」▽『白い巨塔』『華麗なる一族』などの「社会派大作」-といった5つの章で構成。

 中でも山崎さんの死後に発見され、今年7月に公表された先の大戦中の日記は、その後の作家人生の原点として興味深い。半世紀以上にわたって秘書を務めた野上孝子さん(75)は「聞いたことがなかったので、日記が見つかったときは本当に驚いた。意識して社会派を目指したわけではなく、先生は作家としての使命として戦争や社会に焦点を合わせていかれたのでしょう。19、20歳からそういうものを目指さしておられた」と話した。