原子力規制委発足3年

田中委員長単独インタビュー 「初心忘れずにやる」「政治圧力は感じないことにしている」 

「科学的中立性しかない」

 --組織の見直しの中で、業務をチェックする「監査室」の設置は考えないか

 「総務省の毎年の監査はあるが、それとは別に何をするか、まだよくイメージとして私自身は分かっていない。もともと規制委を監査する組織は、事業者のとりこ、安全のとりこにならないようにするためという趣旨だった。それは国会に作ればいい。それを否定していないが(その案が)なくなったので、中でやろうということになった」

 --政治から圧力を感じたことはあるか

 「圧力は感じないことにしている。感じると体に悪いから。(知事らに)いちいち会って話を聞いているほど、私は暇ではない。国会での(質疑応答の機会は)今年だけで40回、昨年も60回を超えていると思うが、はっきり貫いているのは、科学的中立性ということしかないなと。原子力の健全な発展について、どちらにくみしてもまともにいくとは思えない」

 --孤立を感じたことは

 「相当の人はそう言うが、そういうことを言って揶揄中傷して、孤立しているとか独断だといって、何かをしたいと。両方のサイド(推進側と反対側)からある。『規制委はいらない』とか。いろいろな意見がある中で、どういう立ち位置でいくか、変わらないでいくしかない」

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