「科学的中立性しかない」
--組織の見直しの中で、業務をチェックする「監査室」の設置は考えないか
「総務省の毎年の監査はあるが、それとは別に何をするか、まだよくイメージとして私自身は分かっていない。もともと規制委を監査する組織は、事業者のとりこ、安全のとりこにならないようにするためという趣旨だった。それは国会に作ればいい。それを否定していないが(その案が)なくなったので、中でやろうということになった」
--政治から圧力を感じたことはあるか
「圧力は感じないことにしている。感じると体に悪いから。(知事らに)いちいち会って話を聞いているほど、私は暇ではない。国会での(質疑応答の機会は)今年だけで40回、昨年も60回を超えていると思うが、はっきり貫いているのは、科学的中立性ということしかないなと。原子力の健全な発展について、どちらにくみしてもまともにいくとは思えない」
--孤立を感じたことは
「相当の人はそう言うが、そういうことを言って揶揄中傷して、孤立しているとか独断だといって、何かをしたいと。両方のサイド(推進側と反対側)からある。『規制委はいらない』とか。いろいろな意見がある中で、どういう立ち位置でいくか、変わらないでいくしかない」