原子力規制委発足3年

田中委員長単独インタビュー 「初心忘れずにやる」「政治圧力は感じないことにしている」 

「安全はケタ違いに高まった」

 --新規制基準の適合性審査は2年が過ぎた。川内原発が再稼働したが、原発は本当に安全になったのか

 「一般の人にとっては、『安全』と『安心』が一緒なので、なかなか理解してもらうのは難しい。安全のレベルでいえば、ケタ違いに高まっている。安全確保は相当厳しい要求をしてきて、現実に達成できていると思う。ただ、安全に絶対はないというのは、科学をやる者にとっては哲学であり、理念である。自然には不確実性があり、全部予見できるわけではない。そこを素直に聞き取ってもらえないことは、国民サイドにも安全神話がある。それは国民と(原子力の推進側)の共同生産物だ。要するに、(国民側は)絶対安全というものを要求したいし、(推進側は)そうは言えないんだけどなと思いつつ、それに迎合してきた。迎合しているうちに、自分たちもそう思い込んできた。規制委、規制庁はそこに迎合しないというのが、一つの信念だ」

 --国民側と規制委のコミュニケーションが取れていないのでは。安全やリスクに対する比較評価をしないのか

 「比較論は散々やってきたが、やっても納得してくれない。そういうことをやってもダメなので、最終的には、実績の中で安心感を持っていただくしかない。これは時間がかかる問題。口で何度繰り返しても同じことだと思う。説明責任といわれるが、われわれは説明をしているが、そんなのは難しくて分からないと言われる。いつの日かそれを乗り越えてほしいと思う」

会員限定記事会員サービス詳細