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どうして女性だけ輝くがつくんですか? ドラマ「エイジハラスメント」(テレビ朝日系)の最終回で女性社員が幹部役員に投げたセリフだ。昨年の流行語大賞にノミネートされたほど巷に氾濫している「輝く女性」。安倍政権が政府目標として「社会のあらゆる分野において、平成32年までに指導的地位に占める女性の割合を少なくとも30%程度にする」と掲げ、各自治体や企業などはこぞって「女性が輝く体制」に勤しんでいるようだ。女性にとって喜ばしい政策と思われるが、言葉の独り歩きに違和感を覚える人も少なくないようで…。
視聴率はふるわなかったが…
内館牧子さん原作・脚本のドラマ「エイジハラスメント」。日本企業にはびこる年齢差別=エイジハラスメントに焦点をあて、一流商社を舞台に若く美しい新入社員の吉井英美里(武井咲)が、さまざまなハラスメントやいじめに立ち向かうというストーリー。
毎話、「テメェ、五寸釘ぶち込むぞ!」という啖呵(たんか)を切り、ハラスメントに憤然と立ち向かう新人・吉井の奮闘記かと思いきや、恋愛や不倫の要素もねっとり描かれており、展開に迷走の感がなきにしもあらず、だった。また、「一流企業の総務社員が、蛍光灯交換する?」「こんな露骨なパワハラ、セクハラ発言している人、今の時代いない」「暴言を吐く新人」…とツッコミどころも満載ではあった。
とはいえ、多少のデフォルメはドラマにメリハリを持たせていると考えればよい。テーマは時代を反映しており、問題提起としては悪くない。ただ、初回から視聴率が2桁台に上ることはなく(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、10日、最終回を迎えた。